SWS〜SWedentiStory〜

ブログタイトルはスウェーデンとDentistry(歯科学)とストーリーを組み合わせた造語です。スウェーデン王国ウメオ大学歯学部への短期留学日記

4日目

今日も休日で市内観光に出かけました。

ですが、あまり写真を載せると通信量がオーバーしてしまいそうなので今日はいつもの日記と少し違ったことを書きます。

 

スウェーデンの歯科事情について

 

スウェーデンでは23歳以下の全国民が無料で歯科治療を受けることができます。

24歳以上になると無料ではありませんが、それでも治療費の一部を国が負担してくれるようです。

そして日本の保険制度と大きく異なるのが、予防のための定期健診にも補助金が支給される点。

 

ある資料によればスウェーデン国民の実に90%が定期的に歯科健診を受けているとのことです。

歯科の勉強をしている私達にとっては、歯は痛くなったら手遅れであり予防が何より一番大事というのは常識です。

しかし日本人の中には未だに痛くなってから歯医者に行くという人も少なくないでしょう。

スウェーデンでは国民の口腔衛生に関する意識が高いようです。

 

また、この国では歯科衛生士が口腔衛生のプロフェッショナルとして確固たる地位を築いています。

スウェーデンでは歯科衛生士が患者の健康維持や口腔清掃、衛生指導など幅広い業務を担当し、歯科医師は専ら治療に専念しているとのことです。

歯科衛生士は麻酔やレントゲン撮影をも行うことができるようです。

歯科医師の診療補助をすることが多い日本とは異なり、チーム医療の一員として互いに尊敬し合いながら仕事をしている様子が感じ取れました。

 

また、歯科助手も日本とは異なっており、ある種のスペシャリストとして存在しているようです。

歯科助手の国家資格こそありませんが、歯科助手として働くためには大学で1年半の教育を受けることが必須であるとのことでした。

 

インプラントが発明されたという事実から、スウェーデンが歯科先進国であることは知っていました。

しかし、実際に現場を覗いてみると治療だけでなく予防にしっかり力を入れていることがよく分かります。

治療はあくまで疾患の後に行うものであり、歯科疾患に対して治療を施すということは後手に回ってしまったことと同義です。

日々のケアを通して歯科疾患を未然に防ごうというスウェーデンの姿勢にとても共感を覚えました。

日本も見習ってほしいですね。

 

今日はこの辺で。

 

5日目へ続く