SWS〜SWedentiStory〜

ブログタイトルはスウェーデンとDentistry(歯科学)とストーリーを組み合わせた造語です。スウェーデン王国ウメオ大学歯学部への短期留学日記

5日目

今日は留学5日目、病院実習2日目です。

今日の記事は専門用語が多いですが、歯学部の後輩向けということでご容赦ください。

 

今日の時間割は、

AM:Oral Physiology

PM:Periodontology

でした。

 

午前のOral Physiology は顎関節症の診療を主に行っていました。

日本と同じで顎関節症治療用のスプリント(マウスピース)製作や調整が主な内容です。

 

学生のみならず先生もみんな思い思いの持ち方でハンドピースを使っていることに若干の違和感。

日本ではペングリップを叩き込まれますからね。

 

午後はPeriodontology で歯周病治療でした。

やってることは日本とほぼ一緒で、終始ポケ探とSRPです。

たまにポケット内の細菌培養検査をやっていたり。

student clinicなので診療内容は基本的なものばかりで、歯周外科はやらないようです。

 

あと、スウェーデンではポケット内への抗菌薬局所投与はほぼ行わないそうです。

この違いについて先生とディスカッションしたのですが、大変興味深い話を聞くことができました。

歯周病治療にはSRP(歯石除去)に代表される機械的清掃が最も効果的であるとされているため、エビデンスレベルの低い抗菌薬局所投与は行う必要がないというのが一般的なスウェーデンの歯科医による見解だそうです。

要約すると

「何もやらないよりはマシかもしれないけど、効果が証明されてない以上は積極的にやる必要ないよね。むしろSRPやった方が良くなるってデータ出てるし。仮に抗菌薬の有用性が証明されれば導入されると思うけど、まぁほぼないでしょ」

という感じ。

ポケ探とPMTCの後ペリオクリンぶっ込んでまた来月みたいな治療はまず有り得ないとのことでした。

 

説明してくれた先生が日本の歯周病学の教科書に興味があるそうなので、次回の実習時にiPadを持って行って再度ディスカッションしたいと思います。

 

 

5日目にしてやっと留学生らしい記事を書けた気がします…

ちゃんと勉強してますよ!

 

明日は大学が休みの日なので、アカデミックな日記はまたお休み。